HSP(ヒートショックプロテイン)をサウナで効率よく出そう!【美肌】
HSPって何なんだろ?
たまにサウナに行くんだけど、サウナでもHSPって出るのかな?
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サウナで美肌!HSP(ヒートショックプロテイン)の効率よい出し方を教えます
こんにちは。
サウナに毎日通って一か月以上が経過したノムシカです。
おかげさまでなんとか体調が維持できているようです。
皆さんはサウナ、利用してますか?
毎日忙しいビジネスマンにとって体調管理は必須。
疲れ果てた身体と見た目では、仕事が上手く行くはずはないですよね。
サウナに入る事で、様々な効果が期待できるかと思いますが
HSP(ヒートショックプロテイン)という物質が作られるという事を知っていますか?
生命を守る機能を持つこのHSP(ヒートショックプロテイン)、実はサウナで効率よく作り出せることがわかってきました。
今回の記事では
・HSP(ヒートショックプロテイン)とは何か?
・効率よくHSP(ヒートショックプロテイン)を出すには?
・特に美肌効果、それも顔に効果を出したいけどどうやればいい?
これらについて解説したいと思います。
筆者は医療関係の国家資格を持ち、10年以上臨床に関わり続けています。
サウナが大好きで、仕事でも温熱を利用した治療などを実際行うこともあって、HSP(ヒートショックプロテイン)に興味があり調べてきました。
この記事が皆さんのサウナライフの助けになれば幸いです。
あのライフハックもHSP(ヒートショックプロテイン)の効果!
レタスをシャキッとさせたり変色を防ぐために、50℃くらいのお湯で洗うと良いという話を聞いた事はありませんか?
トマトも同様で、42℃で24時間温めると日持ちが倍になったとの報告もあるんです。
実はこれ、熱刺激によって作られたHSP(ヒートショックプロテイン)が野菜の細胞を修復する事で起きているんです。
HSP(ヒートショックプロテイン)の歴史
1962年までさかのぼります。
リトサ博士がショウジョウバエの幼虫に熱ストレスをかけたところ
遺伝子に新しくパフ(遺伝子が大量にコピーされている場所)が発生する事を発見しました。
熱によるストレスを与えるとその場所に新しい種類のタンパク質が作られていたんです。
HSP(ヒートショックプロテイン)を作って防御and修復しないと死んじゃうよ!
熱ショックを与えると新しく生産されるタンパク質があるぞ!
これがHSP(ヒートショックプロテイン)の発見となります。
HSP(ヒートショックプロテイン)の種類
HSP(ヒートショックプロテイン)は1つのタンパク質ではなく
大きく分けても10種類以上、細かく分けると100種以上あることがわかっています。
代表的なHSP(ヒートショックプロテイン)は以下のようなものです。
代表的なHSP
HSP104 形がおかしくなったタンパク質を直す
HSP90 ほかのタンパク質のお世話係
HSP70 HSPの代表格、細胞を保護する作用が最も強い→シワの原因物質を除去
HSP60 ミトコンドリア(細胞内でエネルギーを作る小器官)へタンパク質を送る
HSP47 高等生物のみ産生、コラーゲンの形を整える→コラーゲンでシワを防ぐ
HSP32 活性酸素を減らす
代表格であるHSP70やコラーゲンに関わるHSP47
このあたりは美肌の助けとなりそうですね。
そしてこれらのHSP(ヒートショックプロテイン)はサウナなどの熱刺激によって産生可能と言うことがわかっています。
またの名を「分子シャペロン」、大事な付き添い役
HSP(ヒートショックプロテイン)は別名「分子シャペロン」と呼ばれます。
「シャペロン」とは、元々は西洋の貴族社会にいた「お手伝いさん」の事です。
若い女性が社交界にデビューする際、礼儀や服装などすべてについてお世話をする係ですね。
この場合ですと
若い女性が「タンパク質」
HSP(ヒートショックプロテイン)が「シャペロン(お手伝いさん)」
ということです。
・・・でもどんな服を着ていけばいいのかしら?
挨拶は何て言えばいいの?
ぶっちゃけ何もわかりませんわ!ホホホ!
ドレス(タンパク質の形)はこれですよ!
大事なパーティーですからね!
最初に~様に挨拶してそれから・・・
タンパク質は社交界(細胞)にデビューしても自分だけでは何もできない事が多いのです。
お手伝いさんであるHSP(ヒートショックプロテイン)が服装(タンパク質の形)を整え、マナーや踊り方(必要な場所への誘導など)を教えてなんとかデビューを果たします。
このような働きを「分子シャペロン」作用といいます。
決して表に出る事はありませんが、大事な役目を果たしているんですね。
HSP(ヒートショックプロテイン)を効率よく作るには?
美肌やシワ取りにHSP(ヒートショックプロテイン)は有効であり
熱刺激によって体内で作られることがわかりましたが。
実際にはどうすればよいのでしょうか?
例えば代表的なHSP70についてですが
HSP70
・37℃程度からHSP生産量が徐々に増加
・38℃以上の熱が組織に加わる事で、HSP70の生産量が2倍以上になる
・また40℃を超えるとただちにHSP70が生産される
このような報告があります。
という事は
少なくとも体温を37℃以上まで、できれば40℃まで上げる事が望ましいという事になりますね。
そしてここでもう一つ注意点が
せっかくなら美肌にしたいのは、身体のどこですか?
そう、できれば顔ですよね。
必要なのは
「顔面の温度を37℃以上、できれば40℃まで上げてくれるような温め方」なんです。
顔面ですよ?顔面
温める方法として、まず入浴が挙げられるかと思いますが
じゃあ顔をお湯につけっぱなしにしておけば・・・難しいですよね。
そう、これこそが顔面にHSP(ヒートショックプロテイン)を発現させるにはサウナが適しているという理由になるんです。
サウナなら熱気で顔面をダイレクトに温める事ができるんです。
顔面の皮膚温はどれくらい上がるのか?
サウナやお風呂、そして岩盤浴など
温め方による皮膚温度の変化に違いはあるのでしょうか?
HSP研究をされている伊藤要子先生の報告によりますと
岩盤浴:十分に温まらずHSPはあまり出ない
お風呂(40℃全身浴):20分以上で皮膚温が38℃まで上昇(HSPが産生される)
ドライサウナ(70℃):4分で38℃まで温まる(HSPが産生される)、10分で40℃まで上昇(さらに倍増)
ウェットサウナ(40℃):10分で37℃まで上昇
ドライ、ウェットともにサウナが優秀ということがわかりますね。
効率よくHSP(ヒートショックプロテイン)を出すためには
まとめますと
ドライサウナ(70℃)であれば4分、ウェットサウナ(40℃)でも10分入ればHSP(ヒートショックプロテイン)は産生されるという事になります。
そしてドライサウナ(70℃)なら10分以上入ればさらにHSPの生産量ダブルアップも可能なんですね。
以前の記事で「整う」ためのサウナ利用法として
おすすめサウナルーティン
「サウナ5~10分」→「水風呂1分」→「外気浴5~10分」
これを1セットとして合計3セット行うことをオススメしてきました。
ドライサウナであればこのやり方で「整い」ながらHSP(ヒートショックプロテイン)の産生にも期待できますね。
さらに詳しく
良かったらこちらもお読みください
全身に有効なHSP(ヒートショックプロテイン)
また顔面の美肌効果のみにこだわらなくてもいいかと思います。
HSP(ヒートショックプロテイン)は全身的に様々な作用を持つので、美肌のみではなく全体のメンテナンスとして有用だからです。
「毎日サウナには行けないよ!」という方もいるかと思いますし。
代わりの方法としてオススメなのが入浴です。
サウナほど短時間では温めることはできませんが、時間をかければHSP(ヒートショックプロテイン)は産生されます。
HSP(ヒートショックプロテイン)入浴法については、HSP研究をされている伊藤要子先生の本にくわしく書かれていました。
例えば40℃であれば20分程度の入浴、そして10~15分の保温をすすめられています。
こちらの本に書かれていますね。
まとめ
HSP(ヒートショックプロテイン)は熱刺激によって産生されるタンパク質で、細胞の修復などに作用します。
サウナであれば全身を温めることができるので、顔面の美肌効果も期待できます。
ドライサウナ(70℃)であれば4分、ウェットサウナ(40℃)でも10分程度の利用でHSP(ヒートショックプロテイン)の産生が期待でき
さらにドライサウナ(70℃)であれば計10分入る事でHSP(ヒートショックプロテイン)の産生量は倍になる可能性があります。
おすすめの入り方としては
「サウナ5~10分→水風呂1分→外気浴5~10分」を3セット繰り返すのがオススメです。
皆様のサウナライフにおいて、何かこの記事がお役に立てれば嬉しいです
今回の勉強に使ったのが主にこの本です。HSP(ヒートショックプロテイン)についてわかりやすく解説してくれています。
それでは
最後までお読みいただきましてありがとうございました。